本屋は手軽に新しい出会いの宝庫
今日は、本屋で私がよくやっている遊びを紹介します。
内省というと内面と向き合う作業のため、とにかく引きこもったり内にこもるイメージを持つ形も多いでしょう。
大半はそういう時間ですが、それだけでは効果的な内省はできません。 内省の目的は、自分の中にある言葉を整理して、行先を決めたり、自分がどういう方向に進んでいきたいかの決断をするための行為です。いろんな意味づけができますが私はそのように考えています。
そのため内省で向き合っているものは過去に受けてきた刺激・情報が元になっています。たくさん蓄積されたものを言葉にすることを通じて、忘れていたものに気づいたり、新しい知見を得たりできるわけです。
しっかり内省するには、刺激が必要なのです。 それも新鮮な気づきが必要です。
一番良いのは、普段話さないような人たちと会話することでしょう。そういう機会が頻繁にある方は定期的に良い刺激を受けていると思うので、1人でこもって内省する準備が整っていると言えます。 とはいっても、人と話すの面倒だなとか、なかなかそういう機会に恵まれない場面もあるでしょう。そういう時にやって欲しいのが、この本屋での遊びです。
手軽に、簡単に新鮮な刺激を得られるのでおすすめです。
ぜひ取り組んでみてください。
具体的な本屋での遊び方 「キーワード探検」
まず、準備するものです。
持ち物は「スマホ」のみ。それだけで十分です。 歩きながら単語をメモしていくことができればOK。
本屋の中をうろちょろと歩き回るので、できるだけ荷物は持たないようにしましょう。 できるならば、手荷物は全てコインロッカーに入れるか、そもそも持ってこない手ぶらスタイルでいきましょう。
やり方は簡単です。 シンプルにいうと、「心に引っかかったキーワードを、本屋を探検しながら集めていく遊び」です。簡単でしょう?
若干コツというか、ルールがあるのでそれを書き出してみると、
- 大型書店で様々なジャンルの書籍が置いてある本屋に行くこと
- 普段よく読むジャンルじゃないところに足を運ぶこと
- 適当に目について頭に残った程度の印象で問題なし。自由な気持ちで触れたキーワードをメモしていく
ですね。
それぞれ簡単に解説します。
大型書店で様々なジャンルの書籍が置いてある本屋に行くこと
本屋はできるだけ大きい書店を選んでください。 都内で言うならば、紀伊国屋書店、丸善、ジュンク堂、八重洲ブックセンターなどですね。
上記のような書店がない場合であっても、主要都市には大きめの本屋が1つはあるのでそこにいきましょう。
最近、浜松に用事があって行った時にふらっと立ち寄った本屋はなかなかに大きく、普段手に取らない書籍・キーワードと出会うことができたのでよかったです。
都心在住の方ならば、以下の記事に記載されている書店を選べば間違いないです。
大型であるべき理由は、それだけ普段出会わないキーワードに出会いやすいからです。 それが次の理由につながります。
普段よく読むジャンルじゃないところに足を運ぶこと
私はよくビジネス書のコーナーにいきます。 高校の頃から自己啓発書とかにハマっていたので、無意識にそのエリアも必ず立ち寄ります。
ここら辺のジャンルは数年通っていると、新しい書籍が出てきたとしても本質的に言っている内容や出会うキーワードは固定化してきます。
そうなると刺激がなく、思考の変化が起きず内省も効果的にはなりません。
じゃあどうするかというと、私ならば
- 児童向けの絵本コーナー
- 薬学・漢方に関する専門書コーナー
- スポーツ科学に関する書籍コーナー
- 料理や家事に関するコーナー
など、普段触れつづけていない情報があつまる場所に足を運んでみます。
すると、ちらちらと目を向けていると「おや?」となる書籍・キーワードに出会うものです。 これが本当に面白いのです。
無意識に自分の中にあった課題意識が偶然の出会いのように書籍を通じてつながり、忘れていた自分に出会うきっかけにもなります。
最近、三重に行った時に同じことをやったら、詩集が心に止まり思わず買ってしまいました。 なんでだろう?と思っていたら、中にある「散歩」という詩集が自分が最近考えていた新しいサービスの構想にバシッと繋がる内容でして、偶然というか必然なのか、出会いって面白いなと思ったものです。
適当に目について頭に残った程度の印象で問題なし。自由な気持ちで触れたキーワードをメモしていく
最後にキーワードのやり方ですが、適当で良いです。 目について頭に残った程度の印象で問題ありません。
そして、それも断片的にただ残しておくだけで良いのです。
ここで1回書いて忘れてしまっても良い。 なぜなら、本当に心の琴線が呼び起こしたキーワードは、遅かれ早かれ別の機会であらためて目を向けて、興味の深化がどんどん進んでいくからです。これも本当に不思議なことです。
小さな情報発信をしている感覚のように、芋づる式に新しい知見や自分の視点との出会いがこのワークで集めたキーワードを軸にはじまっていきます。
出会いを通じた内面の新しい自分と出会えるといいますか、この出会えた瞬間がたまらなく面白いんですよね。
完璧主義的に集めてやるぞー!ってやると、うまくいかない。 けど、自由にとりあえず触れてさらっとメモしたことが、時間差で自分の人生をかえる出会いになっていたりするんです。
こんなに手軽にできることで出会いが作れるのは本当におもしろい。 豊かな書籍文化がある日本はものすごく恵まれているなと感じます。
キーワードの探検は応用範囲が広い。いろんな遊びに変化させよう。
いかがだったでしょうか? 興味を持った方はぜひ、この本屋での遊びやってみてください。
別に本屋でなくてもこれは楽しめます。 図書館でもいいし、なんなら書籍をきっかけにする必要はありません。
私はホームセンターとかにいって、散歩しながらいろんなキーワードに触れて妄想するという遊びもやったりするのですが、そこで出会ったダイニングテーブルの木材の生産地が岐阜で、最近行った岐阜の旅で出会った書籍・人がふとしたきっかけで偶然繋がるという楽しさがありました。
内省にどう関係するんだって話ですが、内面の感情の動きや言葉の感覚を研ぎ澄ますのに役立っているのではと個人的には思っています。感性が磨かれている感じですね。
出会いで人は変わります。 それは尊敬できる生身の人間でなくても、時代を超えて本を通じた出会いで大きく変わることだって、街にある雑貨を通じた出会いで変化が生まれることもあります。
これはあそぼうとしないと見えない視点とも言えるかもしれません。
ちょっとおもしろそうだなと思った方はぜひ試してみてくださいね。
では。